リサイクル親父の日記

第665 願えば叶うから不思議っす

2012/11/10

俺のリサイクル店って仙台では3流か4流じゃないかな。
何をもって1流かと考えれば、お客さんの数だろうし、2流以下だと感じてるのだ。
10年前は1流ではないとしても2流ではあったが、それからドンドン下がったと思う。

俺の店は特段変わってはいなくて同じでも、新規店が大きくて綺麗で流行店が増えてしまった結果だ。
停滞は後退という原理であり、それなりに頑張っているが報われない程の距離感がある。
いつも対策は練ってるが、大型店にはない良さをなんとか特徴付けようとしてる。 

あれもこれも取り扱う総合リサイクルショップ、でも、高級高額品や最新流行品はみんな他所の店に持っていかれてる。
自分の店を客観的に判断するのは辛いが、現状を正確に把握するのは大事だし。
そんな日蔭のリサイクルショップであっても思いもかけない珍品や良品があったりするのが面白さです。

ブランド品も買取は少なく品数は少ないので、値段の安さが特徴だと思ってる。
今朝、数ヶ月前からの常連さんが夫婦で来て、アルマーニの財布、ジバンシ―の腕時計、ヴィトンの財布を買ったら在庫が少なくなってしまった。

その時思ったね、あんまりさびしいし、ブランド品はあってないが如し・・・
それに、ここんとこ全く貴金属の買取が無くなってるなって。
店としてはもう少し買取したいなぁ、ブランド品も貴金属もって。

その日の午後、プラチナリングを査定してと中年男性が来たのだ。
俺は頑張って査定するが、彼は迷ってたが持ち帰るのだった。
頑張った査定だからとしても、彼が使った金額からすれば微々たるものだろうし、それはしょうがないことと諦めざるを得ない。

数時間後に40代の夫婦が入ってくると、奥さんがレジに来て訊ねる。
「あの・・財布とか、使った物ですけど・・ここでは買取してもらえますか・・」
とても控え目で申し訳なさそうな言い草であったから、きっと他所の店で断られてしまったかと想像した。

直ぐ近くに貴金属とブランドを専門に買取する店もあるから、でも俺にとっては好都合なのです。
恐る恐るバックからヴィトン折り財布3点を取り出した、検品すると使用感が物凄くある。
「・・ダメですよ、古すぎますよね・・」

でも俺は買取をした。腐っても鯛は鯛。
その後、一度帰ってしまったプラチナリングの彼が戻ってくる。
「やっぱり頼むことにする」、他社よりは査定が高いはずなのだった。

願えば叶ったのか、そう思えば救われる。
しかし現実は、電動工具、テレビ、ヒーターなど欲しい品物がたくさんあるんだね。
ほんの一部がちょっとだけ手に入った程度なので、俺は新興宗教教祖並みに願い続けることにしよう。