リサイクル親父の日記

第676話 アイ ドント スピーク ジャパニーズ・・・ 

2012/12/22

宮城県の仙台と石巻でリサイクルショップを15年以上やってます。
出張買取の出来事、店舗販売の状況などで何かしら面白いと思うことがあります。
俺なりに切り取って、皆さんに伝えたいとブログを書いてます。

白人男性と東洋系女性の中年カップルである。
二人で店内を暫く見歩いてたが、そしてレジに寄って来た。
「アイ ドント スピーク ジャパニーズ・・」て言うから、こりゃ困ったなと思った。

「オッケー、ノ―プロブレム」と恰好つけて俺は答えた。
こんな時にはジェスチャーが一番である、身ぶり手ぶりでやり取りすればイイ。
ディスカウントしろって要求だから、値引きをどの程度するかを示せばイイということだ。

こけしを20本、鉄瓶、ガラス玉を40個などをまとめ買いするという。
「リトル・・少しだけ・・」と応じてた俺だが、これだけ買ってもらえれば有難い。
金額を集計するとX万数千円になったから、俺は1割の値引きを示す。

東洋系の女性が物凄く不満顔になって端数全部値引きしろって譲らない。
3割近い値引きは俺はできる筈もなく、すったもんだと身ぶり手ぶりで大袈裟な交渉。
すると、彼が外に出たと思ったら直ぐに戻ってくる。

手には赤い紙袋とバッドワイザー1缶を持ってて、「プリーズ、プリーズ・・・」と俺に渡すのだ。
受け取った俺は「サンキュウ・・」って、でもネゴが難しくなってしまった。
米軍三沢基地勤務の兵隊さんであり、休暇の旅行で関東方面に向かうそうだ。

彼らは日本の民芸品を好んで買い集めるそうだ。
一度買った後に更に、帯締めやこけしを吟味して買うのだ。
そして、今度はビンビール1本を車から持ってきた。

赤い紙袋にはチョコレートが入ってる。
彼らの気遣いが嬉しいし、他人にもプレゼントする博愛の気持ちが気分を良くしてくれる。
だから・・・いつの間にか俺はド~ンとビックな値引きしてしまってた。