2013/02/04
仙台の外れの地域で、朝は通勤ラッシュもあるので距離以上に時間がかかる。
日中であれば余りこんでもいないから17~8キロで、所要時間は30分少々ってとこ。
しかし朝はやっぱり1時間はみておかないといけない。
国道45号線から北側だから仙石線の線路もまたぐ相当昔の開発区域。
現在は仙台市内から一部を除けば全域が連続した住宅街として混み合っている。
道路は狭いから2トントラックでは特にカーブを注意して進まないとならない。
幹線からカクカクと数回曲がりながらその家の見える角を曲がったら、目的の家の庭に中年男が居る。
ギロッとトラックを確かめて運転席の俺に手を振ってる。
やっぱりかと俺は不吉な感じを受けた。
俺がトラックから降りて庭に着くか着かないかという時に、
「こっち、こっちだ」と家の縁側付近で手招きをする。
「オ~、これだよ、中にもあるし4っつだな・・、どうだい、イイもんだろ・・」
縁側のカーテンの隙間から見えるソファー、それは恐怖のやっぱりが又しても炸裂。
しかし、しかしこの男には話が通じないだろうと思う。
「すいませんが・・これは無理ですよ」
「ど、どうしてよ、金なんかいらないからよ、タダでイイんだよ、持って行って・・・」
「そうじゃなくて、この状態では商品として難しいので・・」
「なんでよ、どうしてよ!」今度は本性を出して強引になってきてる。
「布張りで黒っぽく汚れもあるし、肘掛け部に欠けもありますしねぇ~~」俺はだいぶ大人しく言った。
「・・そっかなぁ~・・じゃ、しょうがねぇかな・・・」
お、やっと認めたな、諦めたなと思った。
電話では、何年前に買ったんですか?汚れてませんか?キズとはどうですか?などを聞いた。
しかし返事は、全てに対して「イイよ」「全然使って無かったし・・」と完璧な良品だと答えてた。
長年の経験で、俺はそれがかえって怪しく感じた。
だから断る理由を探そうとしたが、完璧な答えしかくれない。
そして、どうしても現地まで呼ぶという言い方だったのだ。
オーバースピークで強引で諦めないタイプって最悪ですね。