リサイクル親父の日記

第684話 染みついた習性からは・・・

2013/03/02

俺がリサイクルショップを起業して14~5年になる。
石巻からスタートして半年後に仙台に2番目の店を開業した。
その後は順調に繁盛してたが、栄枯盛衰ではないが、山から谷に落ちたりして、現状は2店舗と創業時と似てる。

大きく違うのは当時は昇り盛りであったが、現在は横ばい、若しくは若干下降気味って感じだろうか。
それとリサイクルショップ出店ラッシュがあって、店に集まる物が非常に狭まったと思う。
何でも、子供から大人、お年寄り向けまで何でも集まってたが、それが狭まっている。

俺らも然りなのだが、流行品や若者向けは集まらないし、どうしても年配者向けが主力になっている。
決算を終えて感じてるが、大震災の悪影響もあるが、ここ2年間は本当に厳しい経営が続いてる。
それでも3月がやってきて、本来のリサイクルショップのお祭りのような買取状況があればと期待する。

転勤や卒業の引越しが集中するシーズンなので、3流の俺の店も悲鳴が出る忙しさ(?)があるかも知れない・・・
2年前震災前に予定がびっしりだったよな~~あれっ、そっかぁ~あの時に比べると予定は少な過ぎないか???
厳しいからと弱音を吐けなくて、どこまでもいつまでも頑張るんだと精神論にすがる。
  
話は本題に入ってと、おばさんは10年来の常連さんである。
向かいにある和風味のラーメン屋さんが気に入ってるから、そのついでに俺の店にも顔出すようになった。
数十年来のリサイクルショップ通いだから、俺よりも詳しくて、昔から利用してる店のツーってやつだ。

倹約節約家として既に3~40年経っているのだろうし、そうやってやり繰りしてきてた。
家事全般に子育て、兎に角何でもリサイクルを利用してるから、家中に中古品がテンコ盛り状態。
時々聞く話の端々にその経験が出てくるのである。

最近、息子さんがおばさんに注意することがあって、おばさんはストレスが溜まっている。
息子さんはおばさんに中古ばっかり買って生活してるので、時には新品を使ってはどうかとアドバイスする。
そして、その代金を現金で渡したりするという優しさだ。

先日は防寒ブーツ代金として1万円も渡した。
だから、おばさんはブーツを買いに靴屋に行った。
適当なものは見つかったのだが、どうしても新品を買う気にはなれない。

リサイクルショップで長年買っていたものだから、その値段に恐れおののく。
数倍から10倍もする値段に決断ができないから、やっぱり俺の店に来て尋ねる。
「ねぇ、防寒ブーツはないかしら?」

電化製品などは新品を買えよって注意され続けてる。
「・・でもね、中古で十分に使えるのに、お金がもったいないの・・」
自分の気持ちを切り替えできずにストレスを溜めている、息子さんもほっとけばイイのにって俺は考えるが・・・