リサイクル親父の日記

第695話 リゾートホテルにでも・・・

2013/04/01

宮城県仙台市と石巻市でリサイクルショップをやってます。
買取現場やお店では何かしら面白いことがあって、その出来事をアップしたいと思います。
お客さんが持って行けない場合には配達もしてる。

南仙台駅に近い俺の店、駅から500mくらいの4号バイパス沿いなので、分かり易いかも知れない。
年配の彼女はいつも徒歩でやって来るが、買い物の後だとバックに紙袋など3~4点を吊るしてる。
駅から徒歩ではシンドイかも、家は名取市の郊外の高台の新興住宅地だから帰途はバスしかない。

好きな物を探しに来るのだから、俺から見てシンドクても、彼女には問題ないということだろう。
掛軸、日本画、油絵、無垢材家具、民芸家具、焼き物、木地物、などが好みである。
俺の店だけで買い物をしてる訳ではないので、それでも嗜好が見える。

それに贅を尽くすことはなくて、限られた予算内で最大に楽しもうとしてるのは言わずもがな。
セコイ買い方ではない、吟味が厳しいというか厳選するという感じを受ける。
だから買った物はとっても大切にすると思える、慈しむ筈だ。

先日、餅つき道具のウスと扁額を買ったが、これは徒歩で持ち帰れない。
そこで配達することになって、今朝行った。
天気は快晴に近くて気温がグングン上昇してきてたから凄く爽やか感じがした。

傾斜地の住宅街に珍しく平屋であり、建物は焦げ茶色、サッシ枠は真っ白でコントラストが印象的。
南向き居間は陽光がカーテン越しに柔らかく温かい、庭樹が滴に輝いてる。
庭のアチコチに甕が配置してあるし、大きな水瓶の釉薬も綺麗。

玄関にも廊下の壁にも火鉢の鉢カバーの観葉植物や茶掛、居間にはイギリスアンティーク楢材のダイニング・・・
花梨の中華イスが数点に無垢材のイス、それらを置き台にして観葉植物が青々と萌える。
カップボードにサイドボードなど家具も十分に磨き込んであって重厚に光っているのだ。

壁に大きな油絵、反対の壁には小品が3点飾られてる。
実は飾ってる点数が非常に少なくて、それがハイセンスを物語っている。
大よそ半数くらいは俺も記憶にある品々、こんなに大切にしてもらって綺麗に飾ってもらえれば俺も嬉しい。

彼女はお茶を淹れてくれたのだが、漆塗り半月お盆に枯れ木茶卓と手描き魯山人風茶碗なのである。
添えられた菓子は弘前の「いかせんべい」で、俺は初めて口にしたし、厚いどら焼きもあったけ。
何かリゾートにでも来てる感じ、和洋折衷なのだがシックで落ち着けて気遣いが嬉しく思える。

帰りには赤飯と煮物、彼女の手作り品をいただいてしまった。
日常の中の非日常は嬉しさも驚きも感じてしまうから、それはリゾート気分でも構わないかな。