リサイクル親父の日記

第670話 最近、遺品整理が続い・・・

2013/04/25

宮城県仙台市と石巻市でリサイクルショップをやってます。
買取現場やお店では何かしら面白いことがあって、その出来事をアップしたいと思います。
ここ2~3週間内に遺品整理的な買取が3件も続いてる。

先年暮れにご主人が突然お亡くなりになって、東京に引越すことにしたから、諸々片付けるという。
だから彼女は葬儀もそうだけど東京でマンションを探すことから仙台のマンション売却と・・・
全ての片付けもとなれば、それはそれは慌ただしいし、一刻も早く子供たちが住む東京へ引越したいと願ってる。

見積に行った時も、ある種の混乱を起こしてたのではなかったか・・・
支離滅裂ぎみな説明と独断専行の命令調に俺もカチンとはきてたが、聞き流しながら話を進めた。
その調子だからライバル店はきっと引いた筈、そして俺は買取をできたのだ。

次が高齢の父親がマンション独り暮らしでお亡くなりになったが、四十九日も経たないのに片付けを始めた子供たちだった。
「母は大分前に・・・以来、父が独りで・・・3月に亡くなって・・・マンションを売って・・だから、片付けを急いで・・・」
3人の60代の兄妹が早く遺産相続をしようと、分け前を確定したくって焦ってる感じだ。

俺に1点ずつ見積もらせては、「売った!」と喚いてる男、或は「それじゃ、売らないわ」と惜しむ姉、「もっと出してよ」と強欲な妹。
何度かネゴってると彼らが父親とは疎遠だったことが分かるのと、父親を忌み嫌っていると知る。
だから兎に角、金、金と面前で欲望丸出しにされては俺も叶わない・・・

父親がロマンチストで高尚な趣味を持ってたのが遺品で分かる。
しかし子供たちは、それらに関心は全くなくて、換金価値(見積金額)だけに固執する始末。
こんな時は、要る要らない、買取するしないをハッキリ言うことにしている。

俺が関心を示すと強気で来る、無関心だと押し付けてくる。
方法は極めて簡単なので、少々関心があっても反応を低くすればイイ、何度も何度も繰り返す。
やがてネゴは俺のペースで快調に進むんだっけ・・・

3番目が今日の午前中だった。
お爺さんが一人で暮らしてたが、半年前にお亡くなりになった。
長男とその娘さんが片付けに遠くから来てて、買取を依頼された。

「来月中ごろにわたしが夫とこの家に引越して・・・仕事はないけど・・仙台で見つけて・・・」
甲斐甲斐しく孫である娘さんが説明してくれた。
お爺さんが長年暮らしてたし、長男のお父さんもその昔暮らした家だから、それなり古い。

家具何点かは残すが、それ以外のほとんどは廃棄処分して、新たに娘さん夫婦で手配するそうだ。
廃棄する前にリサイクルできないかと呼ばれた、事情が分かってやり易い。
俺は家の中をグルッと見渡して部屋部屋を歩き回り、そして眼を付けた物を検品して選ぶ。

段ボール箱で5箱程を選んで、買取金を支払う。
全体の数量からすればほんの少しだが、それでも減ったことと幾ばくかのお金になったことに感謝された。
そんな遺品整理でした。

結果、古い物、珍品、良品が不足してた売場は、思った以上に充実した。