リサイクル親父の日記

第681話 秋田に帰るんで・・・

2013/08/31

宮城県仙台市と石巻市でリサイクルショップをやってます。
買取現場やお店では何かしら面白いことがあって、その出来事をアップしたいと思います。
その若者はドアー上部クローザーのネジをドライバーでシュッシュッと回し抜きとって、クローザーを効かなくしてしまう。

「・・オッィッ、オイ、それは外さなくてもイインじゃない・・」と俺が言う。
「大丈夫ですよ、慣れてっから、直ぐに戻せるし」彼はいとも簡単に言ってのける。
確かにクローザーが効かなければドアーは開いたまんまであり、物を運び出す時は楽チンなのだ。

普段はドアーを目いっぱい広げて何かを置いてストッパーにしてる、そうでないと物半分状態でドアーが閉まろうと迫るので邪魔なのだ。
それで・・・最初に洗濯機を運び出して、駐車場のトラックに移す。
次に冷蔵庫なのだが・・・おっとっと・・・廊下を彼が独りで抱えてきてるのだ。

「大丈夫ですか?二人で持ちましょう」と俺が促すと、「大丈夫っす、俺、引越し屋をやってたから・・・」
それはそうだ、引越し屋さんたちは、特に若い人は2D冷蔵庫くらいは簡単に階段でも運ぶんだよね。
「3~4年前ね、2年くらいやったけど・・・それから、こっちに来て、長距離の運転やってたの・・・」

「そうなんだ、どうして洗濯機も冷蔵庫も新しいしさ、引越し先に持って行かないの・・・」
「会社は目の前だったけど、トラックは借りられっけど、秋田まで行って来てって、ガソリン代もかかるし、面倒だし・・」
ここは仙台の卸町から続いてる工場や運送会社が集積してる地域である。

どうやら彼は運送会社に勤めてて、1Kのアパートで暮らしてたが、秋田に戻るということだ。
経験的に搬出作業も積み込みもお手のものだったし、俺よりも遥かに詳しくてスピーディなのだ。
「・・このベットも持って行ってもらえませんか・・」

「あなたも引越し屋さんしてたら分かるでしょう、ベットって再販が凄く難しくってね、特に足付きベットは・・」
俺はベットがリサイクル品としては歓迎されないことを改めて説明した。
「そう~っすよね、でも、持って行けねぇし・・・、冷蔵庫や洗濯機の代金で相殺してもらってイイっすから・・・」