リサイクル親父の日記

第695話 あっちで買った方が・・・

2013/10/10

リサイクルショップとしては、商品をたくさん仕入れたい。
新しくてイイ物であるほど欲しくなるし、そう感じた時は速攻。
電話では、相手の言うことに可及的速やかに応えるようにする。

若い彼は電話で言う。
「テレビは1年弱前、冷蔵庫は同じ頃、それにエアコン・・前の家だったから、それでも2年は経ってないし、取り外してあるよ、ウン」
俺は全部買取したいと心底思ったし、もっと彼の意向を聞き出そうと思った。

「・・急に九州に引越しが決まって、引越し屋を頼んで持って行くよりサ、売ってしまって・・まぁ、値段もあるが・・」
それは遠くなれば運賃も高くつくので理解できるが、しかし真新しい品々を売り払うのもどうかと思う。
一定期間過ぎてれば、価値も下がるし、運賃と比べて、荷造り手間も考えてなどとなる。

「え~っと、今日これから来て欲しいんだけど・・・そして運んで欲しんだよね」
俺はそれは幾らなんでも急過ぎだよと感じたが、これは逃したくなかった。
「そうですかぁ・・・直ぐ行きたいが・・兎に角トラックと人手を手配して、できるだけ早くいきますよ」

場所は仙台の先の先、大和町吉岡である。
1時間から1時間半がかかる。
仙台からそこへこの内容で即対応できるショップはいないと思えた。

だから最終的な店として電話が来たのかもしれないし、彼は俺の受諾に対して、とっても喜ぶんだった。
途中でいろんな事を考える。
あまりにも急過ぎィ~、60インチのテレビだよ、冷蔵庫も特大でぇ~、エアコンは電気屋さんが外し済みであり・・・

彼の状況からすれば、少々安くても売るしかないだろうにぃ~~、これってラッキー???
4号バイパスを道なりに北上すればイイだけなので、場所としては分かり易かった。
新しいアパートのあろうことかメゾネット型2回、2階踊りが直角曲がりするやつ、冷蔵庫を垂直移動(!?)するしかない最もやり難い構造。

俺は2階に上がる階段で急速にトーンダウンせざるを得ない。
「・・えぇ~、物は本当にイイですよ、申し分ないし、ただ・・・ただねぇ~降ろすのたいへんなんですよ・・」
「俺も、俺も手伝うしさ、値段はさっきのでイイからさ・・・今直ぐにッサ、運ぼうよ」と彼は急かしてきた。

2DKアパートは新築されたばかりのようだが、半年前の入居時にやはり新品家具電化製品を買い揃えた。
テレビは大型だが二人で持てば簡単に降ろせる。
しかし冷蔵庫や大型チェイストなどは死に物狂いでやるしかない。