リサイクル親父の日記

第703話 懐かしの島々が・・・    

2013/10/20

  
リサイクルショップをやるずっと以前のこと。
漁船の造船所で働いてことがあって、営業だったが船乗りの経験もあった。
ODAの仕事でカツオ一本釣り漁船を建造して、俺が現地に引き渡しに行ったことがあった。

その国がキリバス共和国で太平洋の真ん中にある、クリスマス島もキリバスに属してる。
廻航のため臨時で数人の船員を雇って、俺ともう1人が造船所から乗船した。
石巻を真南に進んで銚子、そして伊豆大島から父島に沿って航海したっけ。

キリバスの人がニュージーランドに難民申請したという記事をネットで見つけて驚いた。
海面上昇のため農地が浸水被害を受けてしまってるし、家も頻繁に浸水するという。
サンゴ礁の島で三角形をしてて小さな船着き桟橋、空港、ホテルもあったっけ、そして海抜0状態に近いだろう。

干満の差は小さいが、如何せん太平洋全体の水面上昇には敵う筈もない。
俺はいつかもう一度行ってみたい場所と微かに思ってたが、どうやら存続自体がかなり怪しくなってるようだ。
当時、漁船の引き渡しを終えて、帰途はエアーナウルという航空会社だった。

ナウルというリン鉱石の島を中継しながらグアム経由で帰るのだ。
数日前にナウルの経済事情という記事を目にして、こっちにも唖然としてしまった。
満丸で円錐形の島に突き出て桟橋が造られてて、そこに大型鉱石運搬船が係留されてる。

無尽蔵(?)にあるリン鉱石、島全体がリン鉱石でできてるのだ。
諸外国輸出して大金が入ってて大変豊かな生活を島民みんなが享受できてた。
航空会社をつくって、島民は働かず、喰っちゃ寝の生活、女性は丸々と相撲取りのように太ってた方が美人と言われてた。

それが・・・あれから大よそ30年以上経ってるから、リン鉱石がとり尽くされて、現在は大変な経済事情だそうだ。
枯渇するのが分かってたから、色々と海外に投機したがことごとく失敗したそうだ。
ニュージーランドの援助にすがってなんとか喰ってるらしい。

技術が進歩したから、今後は地下から無尽蔵のリン鉱石とりに邁進するそうな。
これも数十年の埋蔵量だが、そして今度は失敗しない投機(?)、いや投資を目指すようだ。
この島も行ってみたいと思ってたのよ。