リサイクル親父の日記

第716話 仕方がないんだろう・・ね

2013/11/17

リサイクルショップっていう商売は色々あってね、面白おかしもあり・・・
時にはとっても悲壮感漂う現場もあるし、好むと好まざるに関わらず喜怒哀楽を体験できちゃう。
仙台市の隣の名取市の住宅街、東北本線の線路が目の前、電車通過時の音は結構大きいんだね。

2階建民家のいわゆる遺品整理なんだろう、俺は関係者から買取依頼があった。
全体的に4~50年前に新築して家具類を揃えた。
その後に何点かを新替えしたりしてきたようだ。

買取できそうな品がポツポツある程度、割合的には10%もないんだろうね。
押入れや各タンス、サイドボード、棚などに生活感を漂わせて詰まっている。
色あせたギフト類、埃だらけの置物、ガラスケース入り人形などなどお決まりのパターン。

そんな状況で俺は探索をする。
売り物になる物、商品にできる物、その選別がかなり手間がかかる。
引き出しから取り出して商品だけを選ぶのだが、残りはそれなりに片付けておく必要がある。

無限に時間をかけてる場合じゃないし、要領よくシュッシュッと選ぶ。
夢中になってると1時間なんてあっという間に過ぎてて、汗が額に滲んでる。
2槽式洗濯機、冷蔵庫、テレビなどは数年前だったから商品になる。

家具調こたつも大小あったし、整理ダンスも2台あったが、他の古~い家具は無理なのだ。
置物からも、ギフトからも、ゴルフクラブからも厳選して少しは抜いて選ぶ。
それは依頼者が居て許可したからと言っても・・・

「イイから、土足でイイってば、そのまま上がってさ・・・」
依頼者とその仲間は確かに土足で家の中を行き来して作業してる。
俺も土足で・・・やっぱり後ろめたさって感じてしまう。

それに~~居間の窓側には祭壇があって家主だろうと思しき「遺影」がある。
お供えがあって、線香立があって・・・もろもろ。
その状態で依頼者たちがバッサバッサと片付けている。

「娘さんが弁護士に頼んで片付けてるのさ、本人は来てない」
そ~か~~これが現実だ。
こんな整理、清算や相続処理もアリかって、ちょっとしんみりしてしまった。