リサイクル親父の日記

第725話 偶然が面白いか・・・

2013/12/02

リサイクルショップも随分長い間やってるが、色んな偶然に出くわす。
今朝はね、面白いって言っちゃいけないけど、とっても類似してたんだ。
他人の不幸をネタにするのはどうかと思うが、不幸からの脱出かも知れないとも思った。

1週間前に予約があったのは仙台市に隣接する市多賀城市の男性からだ。
「全部2年前の物ですよ、状態は良好です」と少し理屈っぽい彼はが憮然と答えてると感じた。
その予約があったから昨日の電話の人には、「少し早い時間なら大丈夫ですが・・・」と伝える。

「早くても大丈夫ですから、明日しか時間が・・・全て買い揃えて、でも使ってませんから・・」
こっちの彼は俺の状況を分かってくれたから、同じ多賀城市に2件続けて予定を入れたのだ。
自衛隊の基地近くから海岸方面に行った場所は大震災で被害が大きかった地域である。

しかし被害を感じさせない程復旧してるし、アパートも新築だった。
冷蔵庫や洗濯機、食器棚もオーブンレンジに炊飯ジャー、どれもが新品に間違いない。
そこに設置したが、使わなかった、それはどうしてか?

「本当に新品ですね、それでは合計でXXX円になります」俺は冷静さを保って査定金額を言った。
「・・どうせ・・使わないし・・それでお願いします」落胆はあるだろうが、それ以上に未練を断ち切る思いなのだろうか。
口数少なく真面目そうな彼は搬出も手伝うし、俺から見ると好漢なんだけどなぁ~~

どう考えても、極最近ここに新居を準備したんだろうね。
何らかの事情で・・破断して・・彼女が去って・・とかして、彼はこの部屋を片付けている。
良品を手にして嬉しい筈なのだがイマイチ喜べず、次の現場・正反対の内陸方面に向かった。
 
掃除機が唸ってるから在室してるのは間違いない、がしかし、インターホンに出ないんだ。
2回、3回と鳴らしても出ないから、ドアーをノックするんだがやはり出ない。
しょうがなくてあり得ないけどケータイをかける、それでドアーがグィ~と開いた。

男1人で部屋中を掃除しまくってる風なのには驚くしかない。
どの部屋も段ボール箱には仕分けした処分品が詰まってるが、どこかしら不自然さがある。
それは引越しとは違ってて、5~6部の片付けだからだろうか。

彼のケータイが鳴ったと思うと、相手と言い争いしてるし、処分品の確認らしいと想像できた。
「その食器棚もです・・食器も持って行って下さい、タダでイイから」
「食器は無理ですので、流しに取り出しておきますから・・・」

どの食器もほとんどペアで揃えてある、未使用な物が多くて。
ドレッサーや野菜箱、食器棚、ソファーなどを出してしまうと、2LDKはガラガラとしてしまった。
彼は多分奥さんの物や二人生活感のある物を整理してたんだ。

一番目の彼は結婚前だったが、この彼は離婚なんだろう、指輪がしっかり見える。
二人とも綺麗好きでまめに掃除をしてる、運んだ後を直ぐに掃除するタイプ。
2階のアパートでとっても搬出がやり辛い、玄関からの間取りがややっこしい。

こんな感想をしてイイか分からないが、俺には真面目で几帳面過ぎる男に見える。
しかし女性からはきっと面白味なない、魅力ない男に思えるかもしれない。
男女の仲ってのは難しいよね。