リサイクル親父の日記

第729話 聞いた話が即だよ

2013/12/13

初めて腰痛をやってから10数年経ってる。
身動きできなくて苦しくて痛くて・・その時は整形外科にタクシーで行った。
ところがコルセットと湿布薬を施されたが、傷みは止まず数日間は悩まされた。

2回目の激しい腰痛の時は、整形外科は避けて、人に勧められて整骨院に行った。
1人で歩けないくらい酷いのだが、先生に腰から臀部を押されて揉まれて・・・何と歩けるくらいに回復。
これには俺が一番びっくりしたっけ、以来俺はその整骨院に通う。

何回か経験してるから、ソロソロ来るかもと予測して予防のために通いもする。
数日前に予防に行った時、普段は必ず数人は患者さんが居るのに誰もいない。
ベッドで腰をヒ―ティングして、その後にローラーで身体の裏側全部をマッサージする。

いつもの前座を終えて先生のモミモミが始まって、先生は俺に話しかけてる。
「どうですか・・12月って忙しいですか?」、俺は「ボチボチですね、こちらはどうですか、最近は整骨院ブームですよね」と開業ラッシュの業界を指摘した。

「冬はジッと耐えてますよ、冬眠状態、春頃からですね、学生が活発に活動しないと・・・」
時々学生が来院して施術を受けてるが、学生が多いかどうかが売上を決めてるらしい。
「たくさん開業するが同じくらい廃業もあるしね・・・それに手取り10万円くらいの人も多くなってる、大変なんですね・・・」

聞きながら俺はどの業界も生きていくのが大変なんだなと思う。
接骨院、整骨院、マッサージなどの業界は簡単に開業できるが、集客して営業継続するのがかなり難しい。
店の数が多い業種、増えてる業種は過当競争が激しい、俺らも一緒だしぃ~。

「大震災の後は被災者の医療費が無料になったでしょ、それも終わって、お客さんが激減したから、なおさら・・・
・・近頃は、保険請求が面倒になってて、細々書かなきゃならなくて、それで敬遠するからね・・・」
この業界の不正請求や詐欺請求はニュースになってたと記憶が蘇った。

俺も何度か自己申告書を書かされてるが、書き方を数回変更されてるし、ややっこしくなっていた。
むやみやたらに保険を利かされては国の医療費負担がたまらんわい、と俺も感じる。
国の基準、規制や規則、法律が変わると影響があるし、場合によっては廃業まで追い込まれる。

整骨院を終えて俺は、世の中の仕組みと影響について無常を感じるが、自分のことを満足にしないとと考えた。
ちょっとした変化に右往左往しないように泰然と構えたいと思ってもいる。
しかし、これがなかなか難しくって自己矛盾を解消すべくやるけど負のスパイラルからは抜けれそうにない。
 
夕方買取依頼の電話があった。
「・・買取して欲しいけど・・・いろいろあるよ、机やパソコンもテレビも、古くないよ、去年とか2~3年前とか・・・」
俺は強く魅かれたから、「分かりました、見積に伺いますよ」速攻で了解する。

その疲れ切った男の声は弱々しく、意味不明の事も言いだしてる。
「・・破産管財人から・・・裁判所の許可を取れれば・・・幾らかでも債権者に・・・だから・・・見積を・・・」
「それは構いませんが・・・どんな仕事だったんですか?」と聞くと、

「・・う~ん・・接骨院を・・・2箇所で・・」
エッと心で叫んだ。
今朝、行きつけの整骨院で先生と業界の話をしたばっかりじゃん・・・