リサイクル親父の日記

第750話 予言者じゃないけど・・・

2014/01/31

リサイクルショップという商売を15年以上になる。
その前は脱サラして会社を作って10年やっている。
勤めてた時と独立した後では、稼ぐこと、儲けることが如何に難しいかを肌と心で実感してる。

脱サラ直後に大きな間違いをして有り金(資本金)を全部なくした。
にっちもさっちも行かなくなり、暗たんたる日々を半年過ごした。
その経験はトラウマになってるので、現在でも夢に見るし、それが俺の自戒にもなってる。

正月に南三陸町を震災復興具合につい知りたくてドライブした。
1月1日午前中だから車も少なくてスイスイと走り回れるのだ。
プレハブの仮商店集合地にも行ったが、当然閉まってて、小雨(だったのだ)の中を少々歩いて状況だけを知った。

続いてというか帰宅後に石巻市内の「復興マルシェ」に行った。
普段は通過する地区なのだが、この機会は正月で自由時間がたっぷりあるからと思ってた。
シルバー色楕円球体形の北上川中州(中瀬)の「石ノ森漫画館」から西向かいにある。

駐車場には他県ナンバーが目立ってて、マルシェに行く人もいるが、やはり閉まってるから空振ってる。
俺はマルシェなるものが何なのかを知りたいだけだから開閉は気にしないし、閉まってる方が観察し易いのだ。
やっぱりなのだった、1~2軒のテナントが撤退したままで空いてるのだ。

実は南三陸町のガレキの跡地に建てた喫茶店「さんさカフェ」が赤字で閉店すると聞いた。
復興支援ボランティアなど大勢の人達が来てた時は5~60人のお客さんがあった。
最近は2~3人に減ってたから維持できなくなったという。

石巻も南三陸町にも共通する点、ニーズを無視してるように感じたのは俺だけじゃないだろう。
復興支援という美名と偽善のなせる業か、近隣住人が激減してる中で商売する。
俺は恐怖が先だって支援するからと簡単に言われても絶対にやらない。

支援とは何だろうか、家賃が相当期間は無料とかその程度なのだ。
人がいない所でやるバカはいないだろう。
だから人の少ない所でやる時には、ニーズの見極めがとっても重要になる。

俺の仙台の店、石巻の店、どっちも浜のお客さんがかなりいた。
震災でお客さんが引越しせざるを得ないとか人が激減してしまった。
だから店の再開について本当に悩んだし、全知全能を傾注して新たな方法論を探したんだ。

あれからもうすぐ3年なんだね。
テレビで「復興マルシェ」や「さんたカフェ」を知るにつけ心配が膨らんでた。
やる人が悪いとは思わない、逆にイイ人だからやったと思う。

しかし今回のようなこと、失敗したら本人が責任をとらないとならない。
折角の善意の行動が水泡に帰してもったいないし、税金であれば別の生きた活用方法もあったのかと思える。
俺のような小商人でも分かることが、どうして役人さん達には分からないんだろう。

少しの希望や要望に応えるという言い訳を持って慈善事業をやっちゃいけない。
偽善と美談の裏側は犠牲になった人がいるし、無駄に税金が消えてしまってるよ。