2014/02/07
4号線バイパス沿いに俺のリサイクルショップがある。
バイパス沿道には色んな店があって、結構な賑やかさがある。
店の後背地一帯は住宅地が広がってて、その辺のお客さんもいるし、配達や買取にも出かける。
住民の人には少しは知れてるから、時々、買取依頼に直接店に来て相談する方もいる。
去年10月に年配のおばさんが依頼に来た、聞けば場所が近いので翌日見積に行った。
90歳のお婆ちゃんと年配のおばさん達3人が1軒家に待ってた。
お婆ちゃんがもう直ぐ老人ホームに入る、姪のおばさん達が後片付けをする段取りらしい。
お婆ちゃんには子共がなくて、夫も随分前に亡くなってた。
家は築30年くらいだろうか、数年前にリフォームされてるので、家中に手すりが取り付けられてるし、キッチンも新しくなってた。
「いっぱい物があるけど・・・それで、この家を売ることになったの・・ホームに持って行く分だけで、あとは処分して・・」おばさん達が説明してるが要領を得ない。
「お婆ちゃんが引っ越したらもう一度読んでください、それで打ち合わせしましょう」
おばさん達の考えも意見もまとまってないから、何事も決まらない。
年が明けても連絡ないので、1月末近くに俺は電話を入れた。
「あぁっ~~まだなのよ、近いうちだと思うけど・・・」
思うに、全てがスケジュールを立ててもズルズルと遅れてしまう感じを受ける。
関わり合う周りの人たちが振り回される、こんなお騒がせな人は何処にもいるらしい。
昨日、突然店に来たが、思い出すのに一瞬では分からなかった。
「・・家が売れそうだから早くしたいの、明日じゃ、どう?」
おばさんはおかしいぞって俺は確信したが、「そうですか、見積をしましょ、明日ね」と返事をした。
今朝行くと、おばさんの旦那さんもいる、それにお婆ちゃんが居るんだ。
俺は話がどうなってるのか理解できず、でもここで問いただしてもしょうがないと考えた。
おばさん、旦那さん、お婆ちゃんはそれぞれに、「これは幾らになるの?」、「値段次第だな」と見積を要求してきた。
以前、「全部タダでイイから持ってってくれるかしら」と言ったのは何だったんだろう。
「それはしませんよ、買える物は買いますが、要らない物は買えないし持って行けませんから・・」
そう伝えてた。
まぁ、それはイイが、買える物は買うつもりはあったから・・・
しかし、かれらが言う物はどれもこれもがお婆ちゃんが使ってた古くてどうしようもない物ばかり。
以前来た時に見た比較的新しくて売り物になる物は一向に言わないし、家の中から消えている。
話がこれだけ狂ってくるのに目眩がするし、例えば、古い物も一点ずつ見積もるってあり得ない。
ゴミを一つずつ査定させて、やっと諦めてるのだ。
それを延々とやるってかまえが有りあり。
「あの~~ちょっと~~これじゃ・・やれませんから・・・帰ります」