リサイクル親父の日記

第789話 それは同じ年じゃん・・・

2014/03/20

仙台駅の東口の単身赴任者のマンション片付けの後、青葉区中山XXという場所に向かった。
俺は道順を選ばないというか選べない、道順が把握できてないのだ。
だからナビが示す道順がこれほど心強いことはないと感じてしまう。

店から目的地に向かう場合はある程度分かる。
しかし、ある地点から別な地点への横や斜め移動的になるとからっきし分かんなくなる。
例え少々古めのナビだろうが俺には欠かせない。

俺の拙い思いなんてどうでもイイが、発見する道順が新鮮で嬉しい。
一戸建てばかりの新興住宅街は20年以上前の開発に思える。
それに全部の家が同じ時期に同じような大きさと形状で新築されてる様子は少し不思議に思うのは俺だけだろうか。

今は無人なのと、隣近所がとても静かな午後は俺らの作業もやり易い。
依頼人はカギを渡してくれてた、そして、家の中の何でもが俺が選んで持って来れる状況。
公務員の夫と準公務員的な妻の中年離婚だった。

この家を売却してしまうから、片付けをする必要がある。
彼らはそれぞれが必要な品々を持って行った、そして残りを処分するのだが、その為に減らすのだ。
それで俺らの出番という訳、イイのか悪いのは分からないが、イイ物もあるから嬉しいことは嬉しい。

残ってる物から商品になる物を探すのだが、いろいろ開けたり開いたりしながら探す。
引出の中を、タンスの中を、テレビボードの中をとどこも引っかき回しながら探す。
こんな時に住人の痕跡的な物、賞状、手帳、社員カードなどがあるが、生々しいのだ。

依頼者は男性なのだが、別れた妻の品々が哀れというか、健気に置いてある風情が悲しい。
そして可愛らしい小物、焼き物、食器などが明らかに妻の趣味だと感じられる。
社員カードに写真が貼ってあり、生年月日も記されてる。

俺と同年生まれだから、急に彼女の人生に思いが巡った。
20数年前に新築してここに住み始めて、どんなことがあったんだろうか。
庭の隅々も飾られてたし、玄関付近もガーデニングが綺麗になされてた。

人生は一寸先が分からないよね。