リサイクル親父の日記

第790話 値上がりした地価

2014/03/21

店の直ぐ脇に古家があって、半年以上前に家財の一部を買取した。
敷地は約150坪はありそうで、母屋の他に倉庫があった。
老人のご夫婦が相次いで亡くなって、跡取りは住んではいなかった。

俺は直ぐ目の前ではあるが、その家の様子は全く関知してはいない。
それがある日、中年のおばちゃんが買取依頼に来たので、事情を知った訳。
「・・わたしと姉で相続したの・・でも嫁いで家もあるから・・今度、売っるの・・・」

こんなケースは最近よくあるね、俺も同様の買取にしばしば遭遇する。
「いろいろあるからね・・買取して欲しいし・・・見に来てよ」
買い物に来たことはない筈なのに、凄く慣れ慣れしく話しかけるのだ。

年の頃は俺よりも少し上だろうか、気取られるよりは開けっ広げの方がイイけど。
「・・玄関に大きくて重たい衝立、昔々中国で買ったのとか・・早い方がイイわね、わたしもいろいろあるし・・」
検品に行った時は夏ごろだったので庭草が刈られずに生い茂ってて、蚊がいっぱいいた。

門をくぐってから先では蚊に襲われて、家の中も倉庫も・・・
衝立やこけし、干支の飾り物などを買った。
その1ヶ月後に家屋解体、整地となって、「売り看板」が立った。

直後に彼女とお姉さんと数人の業者たちが土地の前で話し合ってた。
その後に更地は大掛かりな区画工事がなされた。
売り地の立て看板が別の業者名で立った。

やがて少しして看板が撤去されたから、何処かの誰かが買ったんだろうと思った。
多分、トントンと売買が2~3回あって、それで現在は建て売り住宅が建設中なのだ。
この寒さ、みぞれの降る中でも工事は続いてて、木柱は雨でぐっしょり濡れてる。

屋根と壁のコンパネも水が浸みているんだね、でも業者も早く、安く仕上げないといけない。
新聞チラシに乗る建て売り分譲住宅の価格は高騰してる。
中古マンションも高騰してる。

だから一戸建て住宅の敷地の狭いこと、先の宅地も3分割されてる。
奥まった家までの道路を差し引くと、1区画の面積は40坪くらいなんだろう。
必要最小限の敷地に建て坪、そして駐車スペースがあればOKってことだ。