2014/03/30
店のお客さんからの紹介だから、買取見積を受けた。
有難いのだが、お客さんなので内容について聞いても、その先があるから埒が明かない。
っていうか、善意と厚意で持って紹介してるだろうから、面倒なことも言わない方がイイと俺が判断した。
仙台市太白区の八木山、バス道路も狭くて、特に道路沿いは苦労する。
その閉店してるお店も道路沿い、指定された日時には相当早めに着いた。
路駐することもままならないから、適当な駐車場所を見つける必要があった。
だから俺は口座を持ってる銀行の第二駐車場に突っ込んだ。
そして通帳記帳をしてから、お店に向かって、紹介された人がくるのを待った。
その人と面識はないので、ただ待ってる感じだ。
ついでに、その通りを観察して、仮に買取をする場合はどんな段取りにするかを考えてた。
バスやタクシー、乗用車も頻繁に走行してる。
日中にトラックを止めるって難しい、やるとしたら早朝だろうかと思った。
そして時間が来て、待ち合わせ者が軽トラでやって来た。
彼と彼女が降りて来て挨拶を交わす。
正確に言うと、挨拶そっちのけで、彼はドアーに手をかけた。
「・・ダメだ・・開かない」と呟きながら窓ガラスから店内を見やってた。
「・・どうするのさ」彼女の声、すると、彼は荷台から工具箱を取り出す。
「しょうがないさ、脇から・・・窓を壊すか、それで・・」
その店のカギがないから、どこかから窓を壊してでも入る必要があるらしい。
どうしてそんなややっこしいことになったのか俺には理解できない。
「あの・・壊してもイイんですか・・」俺は聞いた。
何かのトラブルに巻き込まれるのはまっぴら御免だし、リサイクルの仕事は大事。
「大家がカギがあるって言ってたのに・・・なかったんですよ」
そして彼は隣家と狭い間隙を窓に進んで、手をかけたら、スーッって窓が開いたのだった。
「ラッキー、俺はついてるぜ」と誇らしげに言ってる。
「ホントね、あんた凄いよ」と彼女が同調して喜んでる。
2人の会話に俺は呆然自失だったけど、見積内容は推して知るべし。