2014/04/05
「仙台の奥座敷」というキャッチフレーズの秋保温泉は仙台市内から車で約１時間。
俺の店からは４０分程度、距離で１６～１７Ｋｍくらいだから遠くはない。
山間の田舎だから、イメージ的には凄く遠い場所に思える。
普段行き来する場所ではなくて、湯治や行楽に行くか行かないか程度。
旅館もたくさんあるので、従業員宿舎や寮もある。
毎年、この季節に俺は何回かここへ行く。
退寮する人から家具や家電の買取があったりする。
今回は配達だった、あるホテルに就職してアパートの寮に入った。
冷蔵庫と洗濯機を指定時間、午後３時まで勤務だから、３時半に配達する。
おばちゃんは事情は分からないが、６０歳代だろう。
「取り付け方が分かんないのよ・・取り付けてほしいのよ、使い方は大丈夫だから」
洗濯機の取り付け方は未経験者には難しいらしく、意外に分かっていない人が多い。
入寮したばかりで部屋には何もない、そこで第２、いや第３、いや第４か５、もっとかも知れない人生のスタート。
洗濯機の給水ホースを取り付けて、排水ホースを排水溝に差し込む、電源を入れて作動確認をした。
「あんた、仕事が早いね、それに取り付けって簡単なんだね」と感想を口にした。
その言葉に嬉しく反応する気にはならないが、早く済ませて帰らないと・・・
「ホテルって忙しいんですか？」何気なく聞いた。
「嫌になる程よ・・連日何百人も来るのさ・・・片付けだけでもヘトヘトよ、全く」
日中の下働きなのだろうが、年度末から年度初めは結構なお客さんらしい。
「掃除機あるかしら？今度の休みに買いたいのよ」
「確か在庫あった筈ですよ、どうぞ店に来て下さい」俺は再訪を促した。
仕事で温泉の裏側を知るのも悪くない。
何かしら深く理解できるような感じがするし・・・
やはり慰安目的に来るのがベストだろうな、今年はどっかに行こうか・・・