リサイクル親父の日記

第818話 ファンファンな感じで・・・

2014/06/05

リサイクルショップをやってから、すごく驚いた子供に3回会った。
人の個性って何なんだろうって考えさせられたし、その多様性を同時に考えた訳。
俺も長く生きてるんでいろんな人を見たし聞いたし、接したりしてきてる。

嗜好や趣味は後天的でもあろうが、先天的に備わってる場合が凄いし、並はずれてると尚更驚く。
10年くらい前に会った幼稚園児の男の子は骨董が大好きだった。
俺も一般的な見方しかできずに、子供はオモチャとかその類だろうと思ってた。

若い母親と店に来て・・・オモチャは置いてないが、古い物コーナーに初めて来たのに直行したのだ。
誰しもが備えてる嗅覚で雰囲気や空気感を感じて、骨董(?)コーナーの匂いをかぎ分けたようだ。
母親とコーナーを行き来して、母親に知らせたり、ねだったりするんだってば・・・、それは不思議だった。

品物の品名をどうして覚えたんだろうか、何故好きになったんだろうか・・疑問が疑問を生む。
母親は、「いつ頃からかしら・・オモチャに興味を示さずに・・古いモノばっかりに関心を・・・」
だからと言って、幼児が買い集めるということはできないし、現状は店回りが主なのだ。

お爺ちゃんもお婆ちゃんも孫と話が合う(?)からとっても好かれてるそうだ。
そう、あれから10年経ったから少年は骨董を続けてるだろうか。
天才少年少女がたくさん育って、国際大会で優勝したりする日本人、とてつもなく早い時期に、そして長時間続けることが前提だ。

ここんとこ凄く暑くなってしまい、俺もヘトへトとバテてるが・・・
小学低学年の男の子とお父さんがやって来た。
彼はやっぱり一直線にレジの前(?)に来ると、扇風機に目が吸い寄せられた。

少し遅れてお父さんが付いてきてる。
「これ、これだよ、お父さん!!!買ってちょうだい」と訴えてる。
お父さんは、「これ、幾らですか?」と聞いてくる。

「これは売りものじゃないんです、首振りが故障してて、それで店用にしてるんですよ・・」
お父さんは、「この羽が4枚、これは今はないんですよ、こいつがどうしても欲しいって・・・譲ってもらえませんか」
俺は彼が異常に扇風機に執着するのは直ぐに分かった。

壁上部に取り付けられてる換気扇を見つけて歓喜の声を上げるのだ。
お父さんと俺の会話の成り行きに不安げな表情もしてる。
「・・・そうですか、分かりました・・・完全動作はしませんので・・・安くてイイですよ」

「助かります、まぁ、こいつがバラして遊ぶんですが・・・兎に角扇風機とか羽根のある物が大好きで・・・」
ファンのファンってっか・・・