2014/08/31
仙台中心部の高層マンション、数回買取に出向いたことがあった。
２～３点くらいだったから、コンシェルジェにも管理人にも大目に見てもらった。
本来であれば、エレベーターも台車の走る床も全ての養生を要求されるのだ。
見積に行った時に、「１～２点なので十分気をつけるので、養生せずとも許可してください」と申し入れる。
すると、「もし何処かにキズをつけたら弁償してくださいよ」とか恐い注意を受ける。
それはある種当然のことでもあり、作業は細心の注意を払いつつ行うのだった。
今回見積に際してお客さんと打ち合わた時にそのことを申し上げる。
「大型家具でもあり、点数も多いから、養生を要求されますね、それに駐車場も確保できるかどうか・・・」
俺は問題点を全て洗い出した。
若夫婦の夫は、「大丈夫だよ、気にしなくてイイよ、その時に言うからさ」と軽く片付けてる。
「いや、それはできませんね、事前確認しておかないと・・」俺は用心した。
奥さんは少し思案してから、「・・養生は必要よ、確かに・・見たことあるわ」
「その手間を考えると、査定金額がグッと下がります、もし、引越し屋さんに下ろしてもらえれば・・・」
すると、「そ、そうする、だから高く買ってよね」と結構ガメツイ夫。
でも奥さんは、「駐車スペースも確保してもらうようにしますから、どうかお願いします」と好感度な受け答えをした。
当日朝に指定時間にマンション脇の幹線道路に駐車して、電話した。
「・・さっき引越し屋さんが来て準備を始めたの・・・時間は・・分からいですが・・・午前中、大丈夫ですよね・・」
「いや、できるだけ早めに・・下ろしてもらいたいのですが・・・３～４時間も待つって、お願いします」
「そうですよね、引越し屋さんに言いますが・・・」彼女が俺らのことを思ってるのは理解できる。
それから、長い数十分が過ぎて、まだかまだかとイライラしてた・・・
そして遂に彼女がマンションの角から歩道にひょっこり顔を出した。
爽やかな笑顔に軽い足取りで近づいてくる、俺もトラックを降りて歩くと、歩道の真ん中で会釈し合う。
「もう・・もう少しかかりそうで・・・下に降ろしたら、トラックを中に入れて・・・それでは、また、電話しますから・・」
その後２～３０分して電話が鳴って、敷地内に進行して、運び出された家具を確認した。
住人の車や出入り業者の車、タクシーなどが行き来する側で、俺は積み込みをやったんだ。
積み込み終えて、支払いのために彼女に電話連絡した。
その間にも引越し業者は搬出してるが、彼女がなかなか現れない。
業者に指示したり聞かれたりと今は大忙しの筈、俺はジッと待つしかない。
・・・そんな感じで、今回は待つこと甚だしって現場でして・・・
最後に又しても彼女は爽やかにあらわれて、「本当にすいません、ありがとうございました、助かりました」と言ってくれた。