リサイクル親父の日記

第4話 予想外の大競争だよね

2015/02/03

やはりネットの浸透に伴って商売の仕方、方法が激変したと思う。
15年前の創業の頃は、簡単に言えば、リサイクルショップの看板を上げるだけでよかった。
そうすると、モノが勝手に集まるし、モノがあれば勝手に売れた、そんな調子だったのだ。

俺らしいというか、ほったらかし状態なのに繁盛したもんだ。
砂漠に水が浸みこむ現象、腹を減らした動物が飯を喰らうという感じを受けた。
それなりに思考はしたが、今思えば何もしてないに等しかった、それでも繁盛してしまった。

その頂点から停滞、下降するするのに時間はかからなかった。
ショップが激増するわ、買い取り専門店が出現するわ、ネットが普及するわと、それはそれは恐ろしいスピード。
特にネットが超加速を促したと推察できるね、だから俺は総体的後退を余儀なくされてた。

実はリサイクルショップだけじゃないと思うが、利は元にありって真実がある。
俺らにとっては、利は仕入れ如何だということ。
日夜仕入れに傾注するが、これを上手くできるかどうかが岐路だね。

他所の店で取扱しないモノ、敬遠したモノの話が非常に多くなっている。
小粒で利益が大きいモノを欲しがるし、探してるから、俺の店にはそれ以外のモノが増える。
その余りモノをどうにかして取り扱って商売にしようと必死に頑張ってはいるが、なかなか難しい。

真正面から正攻法の戦いができる筈はない。
俺にとっては戦いでも、かれら大型店などにとっては歯牙にもかけないってことだし、そこに競争はない。
そのブルドーザーに敷き潰されない「道」(ルートや方法)をいかに行くかですね。

競争する気なんてサラサラないから、単にどうすれば生きていけるかを探ってる。
競合しない買取や商品、仕入れルート開拓に向かうってことに徹する。
或は、売りたい物を集めるんじゃなくて、集まる物をどうのように売るかを模索してる。