2015/02/07
おばあさんが慌てふためいて店にやって来て、家電売り場に行った。
そして、レジカウンターに近づくと、「2槽洗濯機ないの・・今朝、脱水が壊れてよ、それで・・・」
「今欠品してますよ、いつ入るかどうかは分からないですね」と説明した。
「しょうがないわね・・・取り付けはどうすればイイの・・・使い方分かんないし・・・」
配達も取り付けも有料です、と話すと、非常に不機嫌になってしまった。
「みんな金取るんだね、娘に電話するから電話貸してよ」
・・・「帰って相談することにしたから」と彼女は店を出た。
その数時間後に電話がって、どうやら内容が似てるから俺は電話の主に聞いた。
「ちょっと前におばあさんが・・・、一緒の話じゃないですか?」
すると電話の主はとぼけるように、「あら~っ、そうかしら・・それじゃ、どうも」と切った。
決して商品が高い値段ではないし、配達も取り付けも最小限しかいただいてない。
価格に自信もあったし、おばあさんの懐具合も娘さんの駆け引きにも応じることができない。
それから二日後娘さんから電話があった。
おばあさんが80代くらいだし、娘さんは50代かもしれない、電話だけの判断だが。
「しょうがないからさ、おたくから買うことにしたの、早く持ってきて!」
こんな依頼の仕方があるだろうかと呆れ果てたが、リサイクルショップを利用する人の中には非常識な人も多い。
市営住宅3階、2槽洗濯機を置き場から脱衣所隅に移動して、置き場を拭き掃除してた。
おばあさんはやっと腰をかがめて、その黒ずんでたゴミを取り除いる。
しかし、細い緑色のアース線は取外せなくて壁と洗濯機の間をビーンと張ってるんだ。
俺は、アース線を外して、全自動をセットして、給水ホースと排水ホースを取り付けた。
「おばあさんも娘さんも聞いてください、使い方を教えます・・・おばあさんスイッチを・・・」
すると娘さんが斜に構えてたが、「蛇口を開けとくの・・・終わったら締めればイイの・・」
説明の途中で数回も口を挟むのだ。
「ひと通り説明が済んでから質問してください」と制して説明を続けた。
すると、母親のおばあさんに向かって、「良く聞いててよね、どうせかあさんが使うんだから」
50代だろう、白髪も少々、髪を後ろで結ってて、上下パジャマを着っぱなし風、腫れぼったくキツネ目・・・
あぁ~、おばあさんが故障して慌てふためいてたが、娘さんは何にもせず、口だけで威張ってる様子。