リサイクル親父の日記

第9話 ハムスターとコーラがあれば・・・

2015/02/08

若い娘さんの見積現場なのだ。
予定日は大雪、国道4号バイパスは大渋滞で少しも進めず俺は店に戻った。
「雪でいつになるか分からなかったから・・見積日を変更して欲しいのですが」

少しの間があって「・・・そうなんだぁ~~じゃ、XX日にしてください」
この大雪で仙台市も宮城県内何処も彼処も昨夜から大騒ぎの大警戒中なのに、彼女はトンと気にしてない風情。
普通に考えれば、仕事か学校の関係で日にちを検討したという案配だろう。

変更日に俺はその賃貸マンションに行って、ドアーの前で香水の匂いが凄いのに辟易した。
排気口からゴーゴーッと音がする、換気扇が回ってるから一緒に香水臭も出てるのだ。
部屋に入るとその強烈さは尋常じゃない程、それに部屋の隅にケージがあって小動物がいた。

入口付近に洗濯機があったから見積のために上蓋を開けたら、洗濯物が山盛りに入ってる。
冷蔵庫もやはり扉を開いたら、なんとも今まで見たこともない状況であった。
ペットボトルだらけ、コーラがほとんどにマヨネーズ、ドレッシング・・・

変色したネギ1~2本がラップに包まれてる、生卵が1ケース・・・
「コーラ、好きなんす・・喰ったり、喰わなかったり」
すいませんが、これ以上彼女のことも部屋の状態も説明できません、説明したくありません。

こんなことも言ってた。
「引越しするの嫌なの・・・牛タン喰えなくなっちゃうし、XXラーメンも・・・」
1年前に転勤した両親の住む町に引越すそうだ。

2Kマンションで独り暮らしをしてたが、両親の元に行く。
祖父母が近くに居ていろいろ世話してた、おばあさんと会ったが孫娘にしたい放題させてた。
「部屋掃除も洗濯もみんな私が時々来てやってたの・・・」

部屋のいたるところにゴミ的な物がある。
ベットを分解して片付けてて、マットを除いて板を持ち上げて、更に驚くこととなった。
どうして真下の真ん中にチョコレート空箱、スナック菓子の袋などが見えた。

以前の俺だったら、これら現象の1~2点を見つめた時点で冗談を飛ばすんだ。
だが今回は言っちゃいけない、言うべきじゃないと天の声が聞こえた。