リサイクル親父の日記

第16話 そっかぁ~~今日は年金日だったよね

2015/02/15

常連のお客さんとは会えば挨拶を交わすのが普通です。
「寒いですね」「風強いね」「天気イイですよね」などと時候から入る。
近所のおばあさんは自転車に乗っててひっきりなしに店の前を行き来してる。

俺が車で出かけてても、近辺で元気よい自転車姿を目にする。
去年中は、店にあった前方二輪自転車を見るたんびに欲しがってた。
「わたしも歳だし・・これが欲しいんだけどな・・・」

安定性は抜群だし、お年寄りにはもってこいだと俺も思う。
「曲がり角とかは曲がり難いですよ、でも絶対転ばないけど・・・」
頷くと、「でも年金暮らしだしな、そのうち、いつか、買いたいなぁ」

去年の半年間そんなことを言ってたが買いはしなかった。
但し、見切り品のワゴン品、激安品を頻繁に買うのは変わらなかった。
単純に思うのだが、100円、200円、1千円と毎回使えば、実はもうとっくに自転車になってる。

昨年晩秋にその自転車が売れちゃった後は物凄く淋しがってた。
「わたしねぇ、本当に買うつもりだったのよ・・今度は、今度はと・・・あぁ、失敗した」
もう1台ないかと言ってたが、「あのタイプは滅多に入らないね」と答えるしかなかった。

ランダムではあるがそれでも月に2~3回は来てるがチョビチョビ買いが多い。
それが今朝はサッサと入って来たと思ったら、新品の靴を手に持ってるし、新品の急須も持ってる。
あれよあれという間に5~6点をレジカウンターに乗せる。

俺はあっけに囚われるが計算器でポンポンと弾く、「XXXX円ですよ」と4ケタ後半数字伝えた。
シュッと一万円札、それもピン札を渡してきた。
おつりを計算する俺に、「細かいのはあるわ」と28円を追加で渡してきた。

颯爽と帰った彼女を俺は思慮した。
精々1~2千円くらいの人が、財布の中を穴があくほど掘りかえして小銭を出す人が、今朝はどうしたんだろうと思わざるを得ない。

そっかぁ~~今日は年金日だったよね、それは答えの一つではある。
でもそれだけじゃないような気もするし、これは継続観察指定ってことですな。