リサイクル親父の日記

第27話 枕詞らしいが、そんな商売じゃないっす!

2015/02/26

スーッと入って来て家具売り場に直行した。
大きくはない店だから、家具売り場もって言う表現はないけどね。
おばさんは俺を呼ぶ、「ちょっと、ちょっと~~」

俺は腰痛なので気持だけ急いて遅々としか歩めない。
「ハ、ハィ、今行きます」などと言いつつ向かうと、彼女はじれったい表情をみせる。
人は上から目線だと感情がもろに出てしまうらしい、俺自身もそう自覚してる。

小型のガラス扉タイプサイドボードを指して、「これ4千円にしてよ」傲慢ですね、全く。
「無理ですよ、それに消費税がかかりますよ」と告げて俺は踵を返した。
・・ら、「ちょっと待ってよ!もらうわ・・全部でいくら?」

「配達は場所によって・・」と説明しかけると、「配達代が1500円でしょ、昨日聞いたわ」
昨日来て今日決めに再訪したんだろうが、それにしても先の言い方はなんだろう。
数千円の買い物に何で偉そうに言うんだろうか?

こんな具合に俺らは常に横柄だったり威張ったりする人たちに向かっている。
好むと好まざるに関わらずだ。
例えば、デパートで買い物するときは、「ちょっと・・・コレ下さい」となるんでしょうが・・・

値引きして指し値してくるってのがフリーマーケットでの買い方みたいなもので、言い易いんだろうね。
軽く枕詞のように値引きを口にする。
数日前にこれ以上カチンときたことがあった。

俺がレジで接客中だったのをわざわざ呼び付けたから、買うんだろうかと思って行った。
天井方向に吊ってある照明器具の小洒落たガラスシェードの物を顎でしゃくった。
「あれを二つ買うよ、値段は2500円にしな!」と防寒着のポケットに手を突っ込んだままで言った。

事情があって2~3月間しか営業できなかった喫茶店からの買取品。
現行品だがデザインがレトロで可愛らしい。
俺はこのおっさんにはもう2度と来ないで欲しいと感じた。

「どうぞ、お帰りはあちらですよ」手を出口方面にサーッと流した。
おっさんはギョッと目をむくが、俺はジェスチャーを繰り返した。
そして、「そんな半分で売るような商売はしてないんですよ」と退店を促した。

そんなことを店側から言われるなんて想定外だったろうね、憮然として俺を睨みながら帰った。
翌日、黙して入って来て、「電気笠買います」とムスっと言ってきた。
脚立に乗って取り外して、「消費税を含んで1つ2700円です」俺も無言、いや無表情で答えた。