リサイクル親父の日記

第28話 転勤の終わりで・・依頼されちゃう嬉しさか・・・

2015/02/27

ニコニコと微笑みながら、レジに居る俺の方に近寄って来た男性。
スゥッーと背筋が伸びててロマンスグレー、背広を脱いでユニホームの上着姿。
靴はピカピカで、ズボンはピーッと折り目にアイロンがかかってる感じ。

だから好印象を受けるのは俺だけじゃない筈、清潔感も漂ってるし、モテルだろうなと想像しちゃう。
俺は彼を迎えながら親近感を表したと言っても、何となくはにかみつつ頬を緩めるだけだ。
「2年前にこちらで冷蔵庫や洗濯機などを買って、運んでもらいましてね」

しかし思い出せないというか、「ハァ~そうでしたか・・・」と半信半疑的に頷いた。
「富沢にね、配達までしてもらってね、まぁ、今度は転勤も終わりまして、引き取りをと・・・」
用件が合点できた。

「ウチで買ったものであれば若干ですが査定にイロをつけますよ、しかし、最終的には現品を検査してからですね」
「それはそうですよね、あの時は本当に助かりましたよ、今度もよろしくお願いします」
堅苦しくなくて折り目正しいから、言葉の端々に人間性が表れてる。

「ところで、いつ頃見積ご希望でしょうか?」俺は話をすすめた。
「それがね・・3月末か4月頭に移動するんですが・・その辺がまだ決まってなくて、それでご相談と思い・・・」
これだけ先々を考えてアクションしてるから、やはり仕事もちゃんとしてるんだろうと思わせる。

「分かりました、仮にということで3月末に予定しておきます、もし変更があれば速やかにご連絡ください」
「そうしてもらえますか、助かります」
話がスッキリとスムーズにアッという間に決まってしまった。

こんな気分も久しぶりだし実に快感。
「ところで・・故障とかしてませんよね?」
「勿論、大丈夫です、丁寧に使っておりましたし、あの時、そんなアドバイをもらいましたし」

お~ぉ、これは失礼なことを聞いてしまった。
早く現場に行きたいな、と本当に思った。