リサイクル親父の日記

第40話 即、完売かよ~~~

2015/03/16

リサイクルショップって本当に色んな物が入ってくる。
意味はいろいろあるが、高級だとか低級だとかじゃなくて、珍品や変な物もあるから、面白い。
片付け屋さんからまとめて買取した中に実に変な物があった。

高さが30~40cm程度で幅と奥行きが20cm角って感じの木箱。
最上部に金具取っ手が付いてるから持ち運びが楽だし、前面に蝶番扉で全高さと幅の広さに開く。
中には細工があって、ある物が動かない状態で納められてる。

その木箱が多少大きさ違いで4点。
一見するとアンティークでダークブラン調に見えるし、飾り金具がたくさん付けられてる。
金具以外にも英語風ローマ字で短文が数行あるし、花模様なども見られる。

よ~く見ると、それは古くはないし、現代物にいろいろとデコレーションした物だった。
見たことがあるようで、見たことがある筈のない物。
素人が趣味で飾り箱を作ったということなのだ。

だから、最初はそれなりに値段もつけようかと考えたが・・・
しかし、しかし、俺は幾らだしてこれを買うかと思案すると・・・
俺は買わないし、細工が下手なのが分かると興味がうさん霧消してしまった。

だから、俺は木箱は無価値だと考えて、中に入ってる物だけを中古品と判断して値段をつけた。
そ~~して、売場の棚の最下段に陳列した。
何故なら、お客さんが手に取った時に落下してしまうおそれを感じたからだ、安全のために再下段です。

こんな目立たない見つけ難い所だし、全く売れる気が失せていたのだ。
二日後に常連さんが箱を二つレジに持ってきた時、俺は唖然となった。
彼が帰った後考察したら・・・

彼だったら、この木箱は似合うのだ、それに気づけなかった俺の失態(?)。
ゴテゴテのデコレーションは彼の車の中にフィギアがゴテゴテに飾られてるのに通じてた。
その数日後に同様に木箱が売れたのだ。

こちらは不釣り合いだけれど、単純に値段に惚れた様子だった。
だってぇ~、実用一本やりのお客さんだもの。
あ~ぁ、完売に完敗、いや、乾杯すっか。