2015/03/18
まぁ仙台で開業して間もなくからのお客さんだから、15年ほどになる常連さんです。
ある日、偶然向かいのラーメン屋さんに来て俺の店を見つけたらしい。
キョロキョロとひよ子のように店内を物色する姿が印象に残った。
それから時々来ている、多い時には週に数回、長いと1ヶ月以上も空く。
体調が悪いとか、入院したとかなのだが、それ以外はマメに来る。
いの一番にリサイクルショップで、勿論、ウチ以外もたくさん巡ってる。
想像すると連日中古屋さんを行ったり来たりしてるかも・・と思えないこともない。
節約、倹約が最大の関心事だから、新品を買うのにかなり勇気を要するようだ。
稀にお菓子を差し入れしてくれるが、いつも賞味期限切れ間近だったりする。
生活の全てにケチくさいというか、徹してるから、ある種の驚きを感じる。
「子供が小さい時にお金が無いから、しょうがなくて中古を買うようになって・・・」
それは30~40年も前のことなのだが、彼女の意識が未だにそこを拠り所にしてる。
或は、「父が職人で金がなくて、いつも貧乏暮らしでさ・・・高い物なんてもったいないわ・・」
それも道理だろうが、しかし、毎回感じるのだが徹底ぶりに尊敬すら覚える。
最近、軽自動車を買い替えたが、やっぱり新古車だった。
でも、新古車をよく買ったなと俺は驚いたが。
短所があるとすれば、激安に物凄く弱くて飛び付く習性が備わってしまってる。
見切り商品には飛び付くので、時々買った後に返品を要求してくるので困りものだ。
そんな彼女、おばさんとのやり取りも考え方によっては、人間考察の最良サンプルなりえる。
知ってるようで知らないこともあるが、それが昨日聞いて今更ながらに驚いた。
「あらっ、エアコンあるのね・・・息子の部屋に中古を電気屋さんから買ったの・・・」
40代の息子さんは働いてるし、でも、1年前に家を出て近くのアパートで暮らし始めた。
以前、洗濯機を配達に行った時、彼は母親、彼女に向かって抗議してたっけ・・・
「又、中古かよ!!」あの言葉が思い出された。