2015/04/11
4年前の大震災後に沿岸地域で農事法人が誕生してた。
農地が塩害を受けたし、いつ農業を再開できるかも分からなかった。
それ以上にガレキ片付け、家屋解体撤去などが優先してたのは当然だった。
個人での再開もかなりできるようになった頃、仲間が集まって法人でのスタートをする人たちもいた。
どうやら政策(国や県、市から)にのって補助金を得た方がやり易いという至極簡単なリ・スタートだ。
大きくまとまってやるから、明るいニュースとしてテレビの話題に最適だ。
震災後1~2年後にあっちこっちで農事法人が立ち上がり話題沸騰って印象だった。
最近は上手くいってるのか悪くなってしまったのかトンと情報が無い。
明るいことは報じるが、暗い場合には報じ難いというマスコミの論理だろうね。
土壌改良に圃場整備が平行して大規模で行われて、且つ用水路も道路も素晴らしく整備されてきてる。
そんな農業地域に農事法人を設立したおっさんたちが事務機を買いに来たのは2年前だ。
和気藹藹の仲間同士だから、決めるのも実にぬるい感じの話し合いだった。
「そうですね、それでもイイですよね、どうですかね…みなさんは、みなさんが良ければ・・・俺はそれで・・・」
「まぁ、何とか使えるだろうし・・・イイんじゃないかなぁ~~」
各々をたてるという一種の美徳的控え目な気遣いなんだろうが、責任が誰にもなくて、みんなが決定してなかった。
そのおっさん連中の2人が今日スチール3段引出とレターケースを買ったが・・・
和気藹藹ムードが継続してて懐かしさがあった。
「随分前にもここで買ったよな、憶えてる?」って訊ねてきた。
「勿論、忘れてませんわ・・・ところで、全中の会長が止めましたね、やっぱり大変なんですかね」
「なんにも、俺らにゃ関係ないね」
実際の現場、農家の連中には全中がうんぬんは関係が無くて、農協だけが揺れ動いてるようだ。
そうなんだよね、既得権死守とか影響力保持、選挙の力(票)の誇示のために・・・
俺の知ってる農業関係者も相当前から農協の力を頼ってなかった。
それは補助金などで経営する事業(農業)って、裏を返せば、成り立たないことの証明でもある。
だが、現実は、もらえるモノ(金)はもらう方がイイ的発想だ。
それで、農協の力を誰も信用しないし、ジェスチャーとしてなびいてるだけだ。
農家の方がしたたかなんです。