リサイクル親父の日記

第68話 オーマイゴッド・・・なんてこったぁ~~

2015/05/31

二日前の電話で買取を決めたのだった。
日時も彼女の希望に沿ったし、概算査定も伝えて問題はなかった。
午前中に仙台から1時間北上した大和町吉岡に見積があった。

見積を終えてから、紹介者の知合いの銀行員にお礼の挨拶に行った。
依頼者の事情は想像通りだったから、新築した店舗のローンに苦しんで廃業するというのは可哀そうでもあり仕方のないことでもある。
2~30年前は俺も借金は苦にしなかったが、今思えばとっても怖い考え方だ。

バブルのはじけ、デフレなどを経験したから、右肩上がりが幻だとしみじみ思ってる。
このリサイクルという商売では、時々そんな時代錯誤の経営者や店舗、会社を見る。
俺も多少前近代的経営思想を有してるから、兎に角用心して躊躇すべきなのだ。

業績好調だとどうしても大雑把になるし、少々の経費や失敗に眼もくれないから、本当に業績悪化時ににっちもさっちもいかないてなことになる。
独立してから数回は絶好調があったし、最近は猛省ばかりなのだ。

依頼者が住居兼店舗を手放して、地元を離れて仙台にアパートを探して、職も見つけないとならない。
俺と同年代で・・・同情はするが、これも人生だろうし、こんな時に人生とは?なんて考えてしまう。
それから、イオンのサイゼリアでランチをしながら時間を調整して、仙台市内の二件目に向かった。

一通だったから路駐はし易い、階段を三階まで駆け上ると、息が少し上がった。
チャイムを押しても反応がない、ドアをノックするも同じ・・・ケータイをしても出ない・・・
車に戻ってそれらしき人が来るかもと目を凝らして待ったが・・・

約束の時間を10分以上経過して・・・
ひょっとしてと思い直し、再度階段で部屋まで行って、同じことを繰り返したが・・・
これ以上どうしようもなく帰途に着く決断をするしかない。

この無駄な数時間は、どうしてくれるんだよ。
オーマイゴッド・・・なんてこったぁ~~
ただ諦めるだけ。